2.職務上の基本的な心得
・会社や上司の評価を落とすようなことはしない
意図していなくとも、ついうっかり会社や上司のイメージを悪くするようなことを話してしまうこともありえます。例えば、取引先を訪問している上司を電話口に呼び出してもらう際「事故が発生したので至急連絡を取りたい」と相手方の秘書に伝えてしまうと、事故が発生したという事実は相手に伝わります。
事故とは会社にとって信用を落とすことであり、外部に出したくない情報です。こういうときは、「急用ができたので上司に代わってほしい」といえば済むことです。
意識していないと余計なことを言ってしまいがちですので、改めて肝に銘じておきましょう。
・相手に自分の仕事を押し付けない
どんなに複雑な内容でも、伝言を上司へ聞いて伝えることは秘書の役割です。複雑だからといって、その役割を上司に任せてはいけません。ありがちな例をあげると、以下の通りです。
上司の留守中に受けた取引先からの電話の伝言に対して:
⇒「複雑な内容なので直接上司に話してほしい」と依頼する
上司の出張中、社内の関係部署から秘密扱い文書を手渡されたとき:
⇒「上司は明日帰社するから、明日改めて持参してほしい」と頼む
・面談中の上司へは、メモで伝言する
上司が来客と面談している際、上司宛に入った緊急電話などの取次は、口頭ではなくメモで行いましょう。
話が中断される場合もありますし、来客に聞かれたら困る場合もあるので、小声であっても口頭でしてはいけません。一般的に以下の手順で行います。
・「失礼します」とあいさつして応接室に入る
・黙ってメモを差し出す
・上司から指示を受ける
・「かしこまりました」と返事をする(復唱はしない)
・会話の邪魔をせぬよう黙って退出する。出る時に軽く会釈をする。
面談中だけでなく、電話中、会議中の伝言や取次もメモで行うようにしましょう。面談中の来客への電話の取次も同様に対応します。
・上司の出張先や外出先は外部の人に話さない
上司が不在中に、不意の客が訪ねてきたり、電話がかかってくることもあります。その際、上司の行き先は告げないようにしましょう。上司の行き先は知られないほうが良い場合も多々あるため機密事項と同様に心得、外部の人には軽々しく話してはいけません。
「急いで連絡を取りたい」「直接話したい」と要望をしてくることも考えられますが、うっかり行き先や電話番号を教えてしまわないように気を付ける必要があります。