1.秘書に求められる4つの基本能力

・秘書に求められる4つの基本能力

上司を補佐する上で「判断力」「記憶力」「表現力」「行動力」の4つが特に重要です。

これらをどのような場面でどのように発揮するかをしっかり理解しましょう。状況に応じて適切に使えない能力は意味がありません。秘書という立場を自覚し、いかにそれらの力をコントロールしながら適切に用いていくかが重要です。

例えば記憶力に頼りすぎるとその記憶の信頼性を過信してしまい失敗します。

・判断力

上司が仕事の指示を出す場合、通常は仕事のアウトラインを指示する程度で、事細かに指示するようなことはありません。以下の様な観点から、優先順位の付け方などを判断できるようにしましょう。

上司や関係者の利益のためには、どのようにすればよいのかという観点から適切な対応を判断する。

・行う仕事の優先順位を、仕事の緊急性や重要性から判断する。

仕事の効率を高めるために何が必要かを常に意識し続ける。

・自分が正しく判断ができるかどうかを把握する。勝手な判断で失敗するよりは、面倒をかけてしまっても確認されたほうが良い。

・記憶力

来客とのコミュニケーションを円滑化するために、名前と顔を覚えることは重要な秘書の役割の一つです。

「先日来た営業の人はどこの誰だったかな」のように上司に尋ねられた際に、的確かつスピーディーに回答できれば上司の仕事の能率も上がります。特に以下の点に気を配りましょう。

来客の顔名前は勿論、所属先など特徴も覚える。

・間違いがないように、記憶力だけに頼らずメモを必ず取る。

・表現力

状況に応じて意思や感情を適切に表現する能力が他の職種に比べても多分に必要となります。例えば、来客を迎える際は笑顔を振るまい、謝罪する際は表情や態度でその気持ちを表現して誠意を見せるなどのケースが考えられます。

また、秘書という役柄上、上司と関係者の間に立って仕事の用件やそれぞれの意思を正確にわかりやすく伝える必要があります。気をつけるポイントとしては以下の様なものがあります。

正しい敬語と感じのよい言葉遣い

・適切な接遇用語(来客などに応対する際の言葉遣い

・感じのよい表情や態度

・ビジネスの場にふさわしい用語や表現法

・【伝言時】「誰が」「いつまでに」「何を」「どのように」を押さえ、正確に分かりやすく伝える

・【電話応対時】間違えやすい数字場所固有名詞氏名などを正確に確認する

・【文書作成時】正しく読みやすい文章を書く

・行動力

秘書に求められる行動力とは、主に以下の2点です。

来客に対する気配りや心遣い:手際のよい洗練された動きでテンポよく対応できること

迅速に要領よく仕事を進める能力:上司の指示があればすぐに行動に移し、会場の手配をしたり、日程調整をしたり、電話をかけたりできること

以下をポイントとしておさえておきましょう。

・きびきびとした動作、リズム感のある動作

・てきぱきと仕事を処理する

ビジネスの場に合った、活動しやすい服装

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