1.社内文書作成の留意点

・社内文書とは

案内文や通知文など、社内でやりとりする文書のことを社内文書といいます。
あくまでも社内での意思伝達が目的なので、簡潔にまとめて迅速に伝えること必要です。
さまざまなビジネス文書がありますが、秘書はまず社内文書の作成の仕方をしっかり身に付けておきましょう。

・社内文書の作成上の留意点

文章は短く、簡潔に書く
社内用の文書なので、最小限の礼儀で十分です。箇条書きをうまく利用するとよいでしょう。

横書きで書く
ビジネス文書は基本的に横書きを用います。縦書きにするのは「招待状」など、社外文書の中でも「社交文書」と呼ばれるものだけです。

「頭語」や「結語」および「あいさつ」は省略
文末は「以上」で締めくくればOKです。他のものは省略します。ちなみに頭語とは「拝啓」「前略」などの手紙文の最初に書く語のことをいいます。結語は「敬具」「草々」など文章の終わりに書く語のことです。あいさつは「向暑の候、ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます」などと頭語に続けて書く文のことをいいます。文末は必ず「以上」で締めくくります。

「です・ます」体を用い、丁寧な言い回しは最小限にする

フォーム化する
社内文書の形式をパソコンなどに保存して、いつでも呼び出せるようにしておくと処理が速いです。よく利用する文書は、必要な欄に書き込めば済むようにしておきましょう。

・数字の表記に留意する

◎算用数字が基本
基本的に番号、金額、数量などを表記するときは算用数字です。
金額・数量は「1,200,000(円)」などのように、3桁ごとに区切りの「コンマ(,)」を入れます。

◎漢数字を使う場合
漢数字は「一、二、三」などと表記する数字のことです。
基本的には縦書きの文書に用いますが、以下のようなケースでは、横書きの文書でも漢数字を用います。

  • 「四国」「一宮」「二条城」などの固有名詞。
  • 「二、三日」「数十人」など概数を表記する場合。
  • 「二人一組」「三つ子」など「ひと、ふた、み」などと読む場合。
  • 「三文判」「四方八方」「二人三脚」「五里霧中」などの成語。
  • 「第三者」「第一印象」「二の次」「四季」など数量的意味合いが薄れている場合。

◎算用数字と漢数字を組み合わせる場合
「5万」「9億7000万」など単位が大きい場合、わかりやすくするために「兆、億、万」などの漢数字と組み合わせます。

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